「錆びた館」
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の日替わり日記部分のみの分館
2022/05/25 (Wed)
TVアニメの放映前、放映中、放映後の時間軸で若いプロダクションの敏腕女性プロデューサー、大手アニメ会社の新人女性監督、地方作画プロダクションの名アニメーターと女性三人が順に焦点当てられる原作小説を同時に描くとことで群像劇とした脚色はいかにも映像向きでいいかと。
その反面、10年前に書かれた原作でもどちらかといえば放映後のソフトの売上が重視されて、それほど重要視されてない視聴率を、いままたさらに重要視されてない現代を舞台にして展開するのはちょっともったいない。放映中の反響をSNSで表してそれはそうかなあと思えるだけに。
そもそも土曜の夕方に別チャンネルで放映される二本のTVアニメ、という時点で今この日本とは違う世界なのかな、と思われる時点で損してるとは思うし。登場する人物が皆リアリティあって、この職業の人はあんな感じ、と知ってる人の顔を次々想起するくらいよくできてるだけに、登場しない役職があるのもちょっと違和感。自分が今、TVアニメではローテーションの各話演出やってるからということではありますが、テレビって監督だけじゃあ回らないもんなんですよ、大抵はね。一人で全話コンテ切る監督もたまにいるけど演出までは無理。現場のことでいうと、最終話のラッシュチェックまで脚本家がいるというのもまずない事態と追うんだけどどうなんでしょう。
この辺を解決するためにはTVシリーズではなく劇場用ということにしちゃえば解決するんだけど、そうすると放映の回を追うごとに反響が違ってくるのを追ったり、最終回同時視聴する盛り上げとかなくなっちゃうからまあしょうがないかあ。各話演出にしても人物が多くなりすぎて見てる人が混乱する要因になるのはよくわかっております。
と、まあ一応気になる点は書いておきますが、この映画はそんなことはどうでもいいくらいいい点があるのでそちらをちゃんと見てほしい。
ネットの評判をちらっと見たら登場するアニメが今どきのじゃないみたいな意見もあるとかで、それこそどうでもいいことではないかと。面白そうに見えるかどうかではないですか。
それよりも、造り手として何を目標にしてるかが重要で、「一般大衆」とか「普通の人」とか「良い子のために」とかましてマニアのためにではなく、「これが刺さる誰かのために、届け」というのがいいところで、これは原作者の気持ちなんだろなあ、とても良くわかるんですが多人数が関わる映像制作だとそうでない人も結構いる気がして、これはどれくらいの割合なんだろな。
そういうのを経たあとのラストシーン。これがね、一度これを味わうとTVアニメ作りから足を洗えなくなるんですよ。あれがあるだけでもいい映画。
モデルになった人たちを知ってるだけに冷静には見られないかもとは思ってましたが、冷笑的になることもなく見られました。業界外の人はもちろん、業界の人も見といてほしいな。
TVアニメの放映前、放映中、放映後の時間軸で若いプロダクションの敏腕女性プロデューサー、大手アニメ会社の新人女性監督、地方作画プロダクションの名アニメーターと女性三人が順に焦点当てられる原作小説を同時に描くとことで群像劇とした脚色はいかにも映像向きでいいかと。
その反面、10年前に書かれた原作でもどちらかといえば放映後のソフトの売上が重視されて、それほど重要視されてない視聴率を、いままたさらに重要視されてない現代を舞台にして展開するのはちょっともったいない。放映中の反響をSNSで表してそれはそうかなあと思えるだけに。
そもそも土曜の夕方に別チャンネルで放映される二本のTVアニメ、という時点で今この日本とは違う世界なのかな、と思われる時点で損してるとは思うし。登場する人物が皆リアリティあって、この職業の人はあんな感じ、と知ってる人の顔を次々想起するくらいよくできてるだけに、登場しない役職があるのもちょっと違和感。自分が今、TVアニメではローテーションの各話演出やってるからということではありますが、テレビって監督だけじゃあ回らないもんなんですよ、大抵はね。一人で全話コンテ切る監督もたまにいるけど演出までは無理。現場のことでいうと、最終話のラッシュチェックまで脚本家がいるというのもまずない事態と追うんだけどどうなんでしょう。
この辺を解決するためにはTVシリーズではなく劇場用ということにしちゃえば解決するんだけど、そうすると放映の回を追うごとに反響が違ってくるのを追ったり、最終回同時視聴する盛り上げとかなくなっちゃうからまあしょうがないかあ。各話演出にしても人物が多くなりすぎて見てる人が混乱する要因になるのはよくわかっております。
と、まあ一応気になる点は書いておきますが、この映画はそんなことはどうでもいいくらいいい点があるのでそちらをちゃんと見てほしい。
ネットの評判をちらっと見たら登場するアニメが今どきのじゃないみたいな意見もあるとかで、それこそどうでもいいことではないかと。面白そうに見えるかどうかではないですか。
それよりも、造り手として何を目標にしてるかが重要で、「一般大衆」とか「普通の人」とか「良い子のために」とかましてマニアのためにではなく、「これが刺さる誰かのために、届け」というのがいいところで、これは原作者の気持ちなんだろなあ、とても良くわかるんですが多人数が関わる映像制作だとそうでない人も結構いる気がして、これはどれくらいの割合なんだろな。
そういうのを経たあとのラストシーン。これがね、一度これを味わうとTVアニメ作りから足を洗えなくなるんですよ。あれがあるだけでもいい映画。
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