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「錆びた館」 http://kakudou.moto-chika.com の日替わり日記部分のみの分館
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2024/04/26 (Fri)
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2018/06/11 (Mon)


全くの平日昼間でしたがちょうど仕事の都合がついたので高畑勲さんのお別れの会へ行ってきてました。ジブリ美術館入口前の広場にいくつも待機列用テントが建てられ、生前の姿を伝える映像が流される中、大体50人ずつくらいかな、区切られて建物内へ案内され順に献花。
会の始まりからすこし時間空いたとこで行ったのでスムーズに入れましたが、始まりの頃や全体ではかなりの人がいらしてたのではないでしょうか。

東映動画(現・東映アニメーション)で仕事し始めたころはまだ『太陽の王子ホルスの冒険』スタッフだった人たちもいらしてて、高畑さんに関する話もいくつか聞かされたものでした。そのように話を聞くことになる監督、演出さんはほかにあまりなかったです。
なんの作品だったか聞きそびれたものの、テレビ作品を試写室で見ていたスタッフが忍び笑いを漏らし始め、それが次第に大きくなり、全員大笑いで終わった時があり、前にもあとにもあんなことははじめてだった、とか。たぶん『狼少年ケン』か『もーれつア太郎』なんでしょうが、今だってそんな初号試写は見たことがありません。
数年して芹川有吾さんの演出助手についたときには『わんぱく王子の大蛇退治』で演出助手についてた頃の高畑さんのことを聞くことがありました。当時の(ほんとは今も)演出助手は実写で言う特撮監督のような面も持ち合わせており、監督の意図を理解してどのような画面処理をするかを考案、実施するのも業務だったのです。
ツクヨミの場面での氷、つららのようなそれの質感をどう出すか、で、あるカットではある面を塗り、他の面をトレス線のみにしたかと思うと他のカットではブラシを使い、処理が統一してないのだがと問い合わせがあったが、高畑さんは大丈夫だと言い、実際つながったラッシュを見るとかえってそれでスムーズな流れになってたとか。
雪の結晶が多重露光で幾重にも重ねて見える場面では高畑さんの指示の多重さがあまりに多すぎて撮影からクレーム入り、やむを得ず途中でやめてもらったとか。
そのすこしあと、たぶん『セロ弾きのゴーシュ』の上映絡みでなみきたかしさんと高畑さんとで池袋の喫茶店で初めておジャなしする機会に恵まれたので芹川さんの助手についてますと自己紹介すると、じゃあ兄弟弟子ですね、と言われまして。まったく恐れ多い話ですが同席したなみきさんには羨ましがられたものでした。

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