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「錆びた館」 http://kakudou.moto-chika.com の日替わり日記部分のみの分館
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2018/11/07 (Wed)
高田京極対談@日比谷から一旦神保町ブックフェスで美味しいもの食べて夕方には下北沢。
『幽』誌上でちょっと前から始まったこの三人時評、名だたる書評家解説紹介ライターさんたちなので取り上げる書物も解析も記事もいいのはもちろん、それに怪談実話にたいするそれぞれのスタンスの差が加わって大変面白いページで真っ先に読むのですが、一度生でこの三人の会話を聞いてみたいと思ってたところにこのイベント。行かないわけがない。

客席にあちこちのイベントで見る顔や作家さんたちも。
取り上げる本や、どう評価されたかは次の『幽』で読めるのであまりメモなど取らないまま楽しく拝聴しましたが、三人が三冊ずつ選ぶのに真っ先にかぶったのが吉田悠軌選「ムー実話怪談「恐」選集」というのが面白い。かぶり過ぎなので朝宮さんは別の本にしたとのことでした。

雑誌ムーの投稿怪談そのものが30年以上に渡る歴史を持っていて、最初のうちは「落ち武者が…」「先祖の霊が…」という当時のありきたりなものだったのに、中にある説明のつかない不条理とも言える体験談を主に採用するようになってからは投稿自体そういう話が増えていったのだそうで。
今の怪談実話の原点と言えるのは1990年「新・耳・袋」1999年に復活、続刊発行されるまでの間は「超怖い話」シリーズがつないで、21世紀になるころから今の怪談実話の盛況に至るというのが書籍上の歴史。
並行して映像の方で小中千昭・鶴田法男による「ほんとうにあった怖い話」1991(当時はやったオリジナルビデオ。1992テレビ朝日ドラマ「本当にあった怖い話」2004以降のフジテレビ「ほんとにあった怖い話」とは別)や「戦慄のムー体験」1994があって、のちの実話でないもののかなりそれに近い感じな怪談映画『女優霊』1996そして『リング』につながるという歴史があるのですが、その『戦慄のムー体験』はまさに書籍と映像の結びつけをしていたのだなあ、と。朝宮さんもおっしゃってましたが映像で見たあの話のもとの投稿がこれだったのかと。
本来怪談は(怪談によらずだけど)文章が良いものがいいのであって、実話であろうと虚構であろうと関係ないとする門賀さんと、多少の整理や盛り付けはあっても、あくまで実話であるべき。日常にひび割れを起こすことこそが怪談実話の良さと語る朝宮さんの激突は生で見たかいがありました。

ちなみに自分でいうと、読者としては朝宮さん寄り、映像というところで怖いものを作ろうとしてる実作者の立場でいうと門賀さん寄り。怖くするために実話っぽい感じが有効ならいつでも使う、というところではあります。
ともかくもこの公開収録、大変面白かったので、定期開催していただきたいですね。場合によっては『幽』の刊行ペースより早くして公開収録でなくなってもいいです。

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