前回初めて観劇した『悦楽乱歩遊戯』は一応乱歩というベースがあったのであまり説明ないままいろんなものがごっちゃになっても話全体の理解はそれほど難事ではなかったですが今回はけっこう飛ばした設定で最初から突っ走るので理解しようとすると大変。でもまあそんなことは気にせずその場の人物と歌と踊りに身を委ねるものです。
それも演者さんも音響効果もいいですが今回特に照明の効果を実感させられました。
全体異常なテンションで異常な人たちが繰り広げる劇中、何やらモノノケとしか言えないようなものが出てくる場面があるんですが、これがけっこう怖かった。あれがメインの芝居なんてものあったらやばいんじゃないかと思いました。

声優の茶風林さんや水落幸子さんが参加されてるのでたしかここ4,5年ほど見にいってる狂言の会。

今年は正面と違う席で見てみました。また違って見えるもんですよねえ。
そしてどの演目も面白くほんわかした気分になったりおいおいと唖然としたりもちろん大笑いしたり、こんな馬鹿馬鹿しいことをやってのける芸能が何百年も続いてるだなんて。意識せずともその流れは『おそ松さん』や『ポプテピピック』まで流れてるのだなあと思わされたわけでした。
それにしても毎度これだけのものが入場無料で午前中から陽が落ちたあとまで公演あって出入り自由というのもすごい話。

先日いつもの板橋のカフェ百日紅で朗読を披露した虚飾集団廻天百眼の紅日毬子さん主演の舞台。企画もその劇団の石井飛鳥さんですが脚本演出はそれぞれ他劇団の人というわけで今回は血しぶきもなく狂気や淫靡や猟奇よりも厨二性全開とも言うべき設定配役でそれでもヤケクソな結末には至らず前向きな希望となるあたりがいい意味で予想外。紅日毬子さんのまるで普通の美少女芝居や同じ虚飾集団廻天百眼の十三月紅夜さんのやたらかっこいい公安とか新鮮ですよ。やや変則的な公演日程で9月分は千秋楽でしたが一部配役変えて10月公演もあるようです。
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